ゼラスト気化性防錆剤
ゼラストの防錆メカニズム
制御盤・工業計器・精密機器等の盤内機器の防錆にご使用下さい。 |
現地盤取付試験及び硫化水素雰囲気試験
燈台内制御盤 | 火力発電所内屋外盤 | |||||
ZERUST付 | なし | ZERUST付 | なし | |||
ZERUST付 | なし | ZERUST付 | なし | |||
※期間:10月~翌年12月 |
※期間:10月~翌年12月 |
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蒸留水と硫化水素(約20ppm)を導入した |
ZERUSTの一般性状
燃焼性
昇華ガスに引火しませんから、高圧盤や防爆機器内に使用可能です比重
空気より重い(約1.1~1.2)。
電気電子機器への影響
ZERUSTは、電気化学的に腐食を抑制するものですから、絶縁抵抗、接点の接触抵抗、熱伝導率や透磁率に悪影響を与えません。
非鉄金属に対する影響
ZERUSTは、各種化学薬品が配合されているため、銅・銅合金・アルミニウム・アルミニウム合金・半田・銀などほとんどの非鉄金属に効果があります。
非鉄金属への影響
ほとんどのプラスチック・塗料・ゴム・接着剤・インク等には悪影響を与えません。 ただし、工業計器目盛板の白色塗装や透明のポリエチレンフィルム、および塩化ビニールフィルムに対しては長期間による黄変が生ずることもありますが、材質の劣化や塗装の剥離への影響はありません。
使用数量の算出
非鉄金属に対する影響
ZERUSTが効力を発揮するには、昇華ガスが腐食環境とバランスの取れた状態になる必要があります。安全係数表を参照して数量を決定して下さい。 なお、環境条件は腐食性ガスの有無および濃度、湿度の高低や温度の変化により大きく変動しますので表の条件より多く取り付けることをお勧め致します。
使用数量=容器の内容積(l)×安全係数÷基準保護容積
安全係数表
腐食環境 密閉度 |
腐食性ガスなし | 塩害 | 腐食性ガス Cl2、H2S、SO2等 |
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屋内 | 屋外 | 屋内 | 屋外 | 屋内 | 屋外 | |
高い 注1 | 1.0 | 1.2 | 1.4 | 1.6 | 1.8 | 2.0 |
やや低い 注2 | 1.2 | 1.4 | 1.7 | 2.0 | 2.4 注5 |
3.0 注5 |
低い 注3 | 1.4 | 1.6 | 2.0 | 2.5 | 3.1 注5 |
4.0 注6 |
輸出梱包 注4 | 1.0以上 |
注意
注1: |
防爆機器や工業計器、あるいは防爆構造以上の密閉度がありほとんど開閉が行われないパネル。 |
注2: |
扉のパッキンが良好で、かつ電線管入口がシールされており通気孔がないパネル。 |
注3: |
扉にパッキンはあるが、劣化しているパネルや1~2ヶ所放熱用の通気孔があるパネル、あるいは電線管入口がシールされていないパネル等。扉にパッキンがなく雨が霧状に吹き込むパネルやダクト部開放のパネルでは効果は期待できません。 |
注4: |
厚手のフィルムやメタルバリア等で包装されていて、密封性が非常に良好な場合は係数1.0で良いですが、このような梱包ができないもの、あるいは現地保管条件が悪かったり据付稼動まで保証する場合は現地の環境に応じて上記係数を適用して下さい。 |
注5: |
下水処理場の沈殿地のように腐食性ガスの発生源が屋内にあり、その近くに設置されているパネルや、曝気槽近くのパネルのように常に腐食性ガスに晒されているパネルについては屋内屋外盤とも、安全係数を4.0にして下さい。 |
注6: |
注5のような設置場所で腐食性ガスの濃度が高い場合には効果が期待できない恐れがありますから、パネルの密閉度を高めるようにして下さい。 |
ゼラストの取り付け位置及び取付間隔
ZERUSTの昇華ガスは空気より重いため、右図のように取り付けて下さい。その際、取付間隔の半径はVC1-1型30cm、VC2-1型、VC2-2型は60cm以内が配分の基準となります。 なお、接着用テープは接着面が濡れていたり、油や埃が付着していると接着力が弱くなりますので必ず拭き取ってください。また機器が震動する場合、VC2-1型、VC2-2型については他のテープ等で補強してください。 |
通気孔付パネル
放熱用の通気孔がある場合は、決定された数量とは別に、VC1-1型を右図のように通気孔の近くに取り付けて下さい。この場合、通気孔の形状によっては1個~2個ないしは数個取り付ける必要があります。 |
内部分離型・棚型ユニット組込型パネル
このようなパネルではZERUSTのガスが全体に拡散しにくいため各々分離している部分を1つのパネルと考え、各々容積計算をして取付数量を決定して下さい。特に記録計等計器類やカバー付継電器が組み込まれている場合は、各計器類内部にVC1-1型ないしはCT-25P型を入れる必要があります |
ゼラスト使用時の注意事項はこちらから
ゼラストの規格
製品番号 | 数量 (枚/ケース |
数量 (枚/ケース |
数量 (枚/ケース |
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CT-50 | (7L) (3.5L) |
40×50 | 40×50 | |
VC1-1 | 110L (40L) |
17×25×50 | 50ヶ /1ケース |
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VC2-1 | 850L (340L) |
23×32×53 | 50ヶ /1ケース |
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VC2-1 | 850L | 850L | 40ヶ /1ケース |
・防錆油を塗り、洗浄する2度手間な作業(作業時間の短縮)
・輸送時・保管時に発生する錆。錆びた部品交換の追加コスト及び交換作業追加時間の発生(後戻り作業の防止)
ゼラスト製品の導入により、従来の防錆油を使用した方法を比較して、
少なくとも2つの作業工程(防錆油塗布及び除去工程)を省略することが可能です。